夢の種類である「白昼夢」と「明晰夢」の違いを示しながら、「白昼夢」とは何かについて分かりやすく説明します。
覚醒しているのに「白昼夢」を見てしまう原因についても解説します。
「白昼夢」とは?
「白昼夢(はくちゅうむ)」とは、眠っていない覚醒状態の時に見る「夢の中にいるようなぼんやりした意識の状態」を意味しています。
「白昼夢」を見ている時は「これは現実ではないこと」は認識していますが、意識水準(覚醒水準)が低下して「夢のイメージを見ているような感覚」に陥ることになります。
「白昼夢」は、脳の自律的・自動的な機能によって起きることがある「空想・妄想の一種」として理解することができます。
精神分析では「白昼夢」は、「無意識に抑圧されている内容・願望の表出」として解釈されます。
作家・芸術家などのクリエイターは「白昼夢」のイメージから、作品のモチーフを得られることもあります。
「白昼夢」と「明晰夢」の違い
「白昼夢」と「明晰夢」の違いは、「白昼夢」は「覚醒時に見る空想・妄想の一種」ですが、「明晰夢(めいせきむ)」は「睡眠時に見るそれが夢であることを自覚した夢の一種」であるという違いになります。
「白昼夢」も「明晰夢」もどちらも「これが夢であるという自我意識」が機能していますが、「白昼夢」は「起きている時のイメージ」であり、「明晰夢」は「眠っている時のイメージ」という違いを指摘できます。
また「明晰夢」のほうが「白昼夢」よりも、「自我意識の覚醒水準が高い(夢と自覚している意識が明晰である)」という違いもあるのです。
「白昼夢」を見る原因
「白昼夢」を見る原因として、「イマジネーション(想像力)と関係する脳の視覚野の部位が活性化しやすいこと」が挙げられます。
「脳のイメージ処理機能が高い」ということが「白昼夢」が出現しやすくなる原因の一つであり、クリエイティブな仕事のセンスや能力が高い人ほど「白昼夢」を見やすいという説もあります。
「白昼夢」を見る精神分析的な原因として、「無意識に抑圧している欲望や願望が強い」ということも指摘できます。
また、思い通りにならない現実の状況・他者から遠ざかりたい「現実逃避」の心理によって、「白昼夢」の空想・妄想が引き起こされるケースもあるでしょう。
まとめ
今回は「白昼夢」とは何かについて解説しましたが、いかがでしたか? 「白昼夢」とは「覚醒している時に見る空想のイメージ」であり、「明晰夢」とは「睡眠している時に見る、これが夢であると自覚しているイメージ」であるという違いがあります。
「白昼夢」の意味と原因について調べたい時は、この記事を参考にしてみてください。
